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日別アーカイブ: 2026年10月26日

介護保険の住宅改修、20万円を一度に使い切る前に|あとから要る工事に備えて残しておく考え方

「手すりを全部の場所に付けたら、20万円の枠がほとんど残らなかった」。
介護保険の住宅改修では、こうしたことが起こりえます。
体の状態は少しずつ変わるので、半年後に別の場所の工事が要ることもあります。

私は豊田・岡崎・安城を中心に、住宅改修の工事をお受けしています。
今回は20万円の枠をどう使うかを、工事を受ける側の目線でまとめます。

住宅改修の20万円は、何回かに分けて使えます

介護保険の住宅改修には、支給限度基準額(使える上限)があります。
金額は一人につき20万円で、そのうち1〜3割が自己負担です。

この20万円は、1回の工事で使い切る必要はありません。
今年は8万円分、来年は12万円分というように、分けて使えます。

ただし、使い切ったあとに枠が戻るのは、限られた場面だけです。
ここを知らないまま工事を決めると、あとで困ることがあります。

枠がもう一度使えるのは、主に2つの場面です

ひとつめは、介護の必要の度合いが大きく上がったときです。
要介護度が「3段階以上」上がると、1回に限りもう一度20万円が使えます。

段階は、要支援1を1段階目、要支援2と要介護1を同じ2段階目と数えます。
たとえば要介護1から要介護4になった場合が、3段階の上昇にあたります。

ふたつめは、住まいを移ったときです。
引っ越し先の家では、あらためて20万円の枠が使えます。

反対に、2段階までの上昇や、同じ家での「もう1本追加」は対象外です。
細かい扱いは市町村で違うことがあるので、ケアマネジャーや市役所でご確認ください。

先に付けるのは「毎日、必ず通る場所」がおすすめです

では、限られた枠を何から使うか。
私は、毎日必ず使う動線から考えることをおすすめしています。

動線とは、家の中で人が動く道すじのことです。
寝室からトイレ、トイレから居間、玄関から外へ、と順に見ていきます。

特に夜中のトイレは、暗くて眠気もあり、転びやすい場面です。
寝室からトイレまでの手すりや段差は、優先して考えてみてください。

反対に、月に数回しか使わない場所は、急がなくてもよいかもしれません。
福祉用具のレンタルで代わりになる場合もあります。

工事にせず、レンタルで試せる場所もあります

置くだけの手すりやスロープは、介護保険でレンタルできます。
壁に穴をあけないので、住宅改修の20万円は使いません。

たとえば玄関の上がり框(かまち:玄関の土間と床との段差)用の手すりがあります。
体の状態が変わりやすい時期は、まずレンタルで試すのも一つの方法です。

使ってみて「ここは必要だ」と分かってから、工事で固定する。
こうすると、20万円の枠を本当に必要な場所へ回せます。

レンタルは月々の費用がかかるので、どちらが合うかは人によって違います。
ケアマネジャーや福祉用具の担当者と、一緒に比べていただくと安心です。

見積もりは「今回の工事」と「次の工事」に分けて頼みます

見積もりを頼むときは、工事の候補を2つに分けてもらうのがおすすめです。
「今回やる工事」と「次に回せる工事」です。

次に回す工事も、場所と金額の目安だけは先に分かっていると助かります。
残りの枠でまかなえるかを、前もって考えられるからです。

また住宅改修は、工事の前に市役所への申請が必要です。
先に工事をしてしまうと、介護保険が使えなくなることがあります。

「急いで付けたい」というときほど、申請の順番だけは守ってください。
申請に使う図面や写真、見積書は、工事をする側で用意できます。

工事の前に、ご家族で確かめておきたい3つのこと

枠の使い方を決める前に、次の3つを話し合っておくと迷いにくくなります。

ひとつめは、これから先もこの家に住み続けるかどうかです。
住み替えの予定があるなら、今の家の工事は最小限にする考え方もあります。

ふたつめは、ご本人がどの動作で困っているかです。
「立ち上がる」「またぐ」「向きを変える」など、動作で見ると場所が絞れます。

みっつめは、手伝う家族がいる時間と、いない時間です。
ひとりで動く時間帯の動線ほど、手すりが役に立つ場面が増えます。

この3つが分かると、工事の候補に順番を付けやすくなります。
下見のときにも、ぜひお聞かせください。

20万円を超える工事は、自費や助成と組み合わせます

浴室の入れ替えなど、20万円では収まらない工事もあります。
その場合は、介護保険の対象部分と自費の部分に分けて考えます。

豊田市など、市町村によっては独自の住宅改修の助成があります。
条件や金額は年度で変わるので、着工前に市役所で確かめてください。

どこまでを保険で、どこからを自費にするか。
ここを分けて見積もると、ご家族も判断しやすくなると思います。

これまでの工事の写真は、住宅改修・リフォームの施工事例まとめでご覧いただけます。

枠の残りが分からないときも、ご相談ください

「前に住宅改修を使った気がするけれど、いくら残っているか分からない」。
そんなときは、担当のケアマネジャーか市役所で確かめられます。

残りの金額が分かれば、そこから工事の順番を一緒に考えられます。
下見だけで終わっても構いません。工事が要らないと思えば、そうお伝えします。

豊田・岡崎・安城を中心に、西三河のお宅にうかがっています。
ご相談は、お電話 0565-47-4625 までお寄せください。