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「トイレのドアが、開けにくくなってきた」
最近そう伺うことが、少しずつ増えてきました。
ご本人は「握力が落ちただけ」とおっしゃいます。
ただ、実際に開けるところを拝見すると、ドアを引きながら半歩下がっておられます。
この後ろへ下がる動きが、いちばんふらつきやすい場面です。
開き戸(手前に引いて開けるドア)は、開く分だけ体を後ろに逃がす必要があります。
廊下が狭いお宅ほど、この逃げ場が足りません。
杖をお使いの方は、杖を持ったまま半歩下がることになります。
そのときに壁へ手をつく場所がないと、体が流れてしまいます。
ノブをレバー型に替えるだけで済む方もいれば、戸そのものを見直したほうが早い方もおられます。
まずは開ける動作を一度、いつも通りにしていただくところから始めるのがおすすめです。
引き戸(横にスライドさせる戸)は、体を後ろに逃がさずに開けられます。
開けた状態で幅が残るので、歩行器や車いすでも通りやすくなります。
介助が必要な方の場合、戸を開けたまま出入りできる点も大きいです。
開き戸だと、介助の方が戸を押さえながら体を支えることになります。
引き戸は、開けたときに戸が収まる壁が横に必要です。
ドアの幅と同じだけの壁が空いていないと、そのままでは付けられません。
その壁に照明のスイッチやコンセントがあると、移設が必要になります。
タオル掛けや棚が付いている場所も、同じように動かすことになります。
壁が取れない場合は、折れ戸(真ん中で折れて開く戸)や、外側に戸を出す形にする方法もあります。
どれが収まるかは、廊下の幅と壁の状態を見てからお決めになると確実です。
床にレールを敷く形は費用を抑えやすい一方、わずかな出っ張りが残ります。
すり足で歩かれる方は、ここにつま先が当たることがあります。
上から吊る形(上吊り引き戸)にすると、床に何も出ません。
その代わり、戸の重さを支えるために上の下地を補強することが多いです。
どちらが良いかは、歩き方と敷居の高さを見て決めるのが安全です。
段差の解消と合わせて考えると、工事を一度で済ませられます。
引き戸の取っ手は、指を掛ける溝だけのものが標準で付いていることがあります。
握力が落ちてきた方には、この溝が使いにくいことがあります。
棒状の取っ手にすると、手のひら全体で引けるようになります。
戸を閉めるときに指を挟みにくい形もあるので、あわせてご提案しています。
要支援・要介護の認定をお持ちの方は、介護保険の住宅改修(上限20万円・原則1割から3割のご負担)が使える場合があります。
引き戸への取替えも、この対象に含まれます。
気をつけていただきたいのは、工事を始める前に申請を終えておく必要がある点です。
先に工事をしてしまうと、保険が使えなくなることがあります。
ケアマネジャーの方がついておられる場合は、まずそちらへご一報いただくとスムーズです。
手順の全体像は介護保険の住宅改修の進め方にまとめています。
ドアを正面から撮った写真と、廊下側から横の壁が写った写真があると、おおよその見立てはお伝えできます。
開けるときにどこで困っておられるかも、一緒に教えていただけると助かります。
これまでにお受けした工事は施工事例のまとめでご覧いただけます。
お住まいの状況に近いものがあれば、そちらを目安にしていただくのもよいかと思います。
ご相談・お見積りのご依頼は、お電話でも承っています。
株式会社Lacrie ラクリエHOME 0565-47-4625